こんにちは、今日は難聴の程度や障害者手帳・障害者年金に関して説明します!
難聴の程度
難聴の程度(平均聴力レベル)はデシベル(dB)で表され、0デシベルが正常者の聴力です。値が大きくなるほど難聴の程度は悪いと言えます。
純音聴力検査を行い、500Hz、1000Hz、2000Hz、4000Hzの合計を4で割った4分法で平均聴力レベルを算出します。
難聴の程度は軽度、中等度、高度、重度難聴の4つに分類されます。
軽度難聴
25dB以上40dB未満の方は軽度難聴です。
小さな声が聞きづらいと感じます。会議などの聞き取り改善目的には補聴器の適応になることがあります。
中等度難聴
40dB以上70dB未満の方は中等度難聴です。
普通の大きさの声に聞き取りにくさを感じます。補聴器の良い適応です。
高度難聴
70dB以上90dB未満の方は高度難聴です。
普通の大きさの声が聞き取れないと感じます。補聴器の適応ではありますが、聞こえても、聞き取りには限界があります。
重度難聴
90dB以上の方は重度難聴です。
補聴器でも聞き取れないことが多く、人工内耳の装用が考慮されます。
人工内耳の適応
- 1歳以上。
- 平均聴力レベル90dB以上、もしくは補聴器装用を試みても平均聴力レベルが45dB以上の場合、補聴器装用下で語音明瞭度検査が50%以下の場合。
が人工内耳の適応になります。
身体障害者手帳の等級に関して
聴力障害の障害者手帳の等級は2級、3級、4級、6級の4つがあります。
手帳を交付してもらうことで医療費が安くなったり、補聴器の購入の助成金がもらえたり、税金が安くなったり・・とメリットがあります。
高度難聴以上の方は適応があるので、聞こえの悪さがひどい方は一度耳鼻科に行って聴力検査をすることをオススメします。
2級
両耳の聴力レベルが100dB以上のもの(両耳全ろう)
3級
両耳の聴力レベルが90dB以上のもの(耳介に接しなければ大声語を理解し得ないもの)
4級
両耳の聴力レベルがそれぞれ80dB以上のもの(耳介に接しなければ話声語を理解し得ないもの)
もしくは
両耳による普通話声の最良語音明瞭度が50%以下のもの
6級
両耳の聴力レベルが70dB以上のもの(40cm以上の距離で発声された会話を理解し得ないもの)
もしくは
一側耳の聴力レベルが90dB以上、他側耳の聴力レベルが50dB以上のもの
障害者基礎年金に関して
障害者基礎年金の受給要件
次の1から3のすべての要件を満たしているときは、障害基礎年金が支給されます。
- 障害の原因となった病気やけがの初診日が次のいずれかの間にあること。
・国民年金加入期間
・20歳前または日本国内に住んでいる60歳以上65歳未満で年金制度に加入していない期間 - 障害の状態が、障害認定日(障害認定日以後に20歳に達したときは、20歳に達した日)に、障害等級表に定める1級または2級に該当していること。
- 初診日の前日に、初診日がある月の前々月までの被保険者期間で、国民年金の保険料納付済期間(厚生年金保険の被保険者期間、共済組合の組合員期間を含む)と保険料免除期間をあわせた期間が3分の2以上あること。
ただし、初診日が令和8年4月1日前にあるときは、初診日において65歳未満であれば、初診日の前日において、初診日がある月の前々月までの直近1年間に保険料の未納がなければよいことになっています。
また、20歳前の年金制度に加入していない期間に初診日がある場合は、納付要件は不要です。
難しく書いてありますが、ざっくり説明すると
・65歳未満
・国民年金をしっかり納付している
・障害認定日に障害者等級表の1級、2級に該当している
これら全ての人が障害者年金を受け取れる可能性があるということです!(ざっくり笑)
障害認定日とは
難聴の場合、初診日から1年6ヶ月経過した日、もしくは症状が固定した日のことを言います。
障害者基礎年金の障害等級は障害者手帳の等級と異なるので注意が必要です。
1級
両耳の聴力レベルが100dB以上のもの(障害者手帳の等級だと2級)です。
年金額はR5年4月の時点で
- 67歳以下の方⇨993,750円 + 子の加算額※
- 68歳以上の方⇨990,750円 + 子の加算額※
が支給されます。
※子の加算額はその方に生計を維持されている子がいるときに加算されます。
なお、子とは18歳になった後の最初の3月31日までの子、または20歳未満で障害等級1級または2級の状態にある子です。
2級
両耳の聴力レベルが90dB以上のもの(障害者手帳の等級だと3級)です。
年金額はR5年4月の時点で
- 67歳以下の方⇨795,000円 + 子の加算額※
- 68歳以上の方⇨792,600円 + 子の加算額※
が支給されます。
おわりに
難聴にも様々な程度があり、高度以上の難聴においては自治体からの補助も受けられるため、自分の聴力レベルを把握することは大事だと考えます。
難聴でお困りの方は耳鼻科を受診するようにしましょうね〜!
参考:
- 一般社団法人 日本耳鼻咽喉科頭頸部外科学会HP
- 日本聴覚医学会HP
- 厚生労働省HP
- 日本年金機構HP
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